(偽)ヒルコ向上委員会
■Lesson.1 ヒルコとは? 〜誤解されがちなその存在〜
ヒルコ。わりと敬遠されるスタイル。意味無く不遇な扱いを受けていることもあり、その原因は
なにやら色々と誤解されている為というケースが多いらしい。
当(偽)ヒルコ向上委員会は、このスタイルがいかに強く、いかに便利で、いかにカッチョエエ
のかを広くN◎VAプレイヤーの皆様に認識していただく事を目的とする。
●ヒルコとは何なのか?
一概に「ヒルコ」と言っても、イメージは人によって千差万別。まずはルールブックを読み解き、
ヒルコと言うスタイルについて考えてみよう。
「GX-D P.96 ●スタイルの解説」には、
ヒルコとは、生体改造や突然変異によって生まれたミュータントのことである。迫害を避けるため、
人間社会においてはその正体を隠して生きている。 とある。
また「GX-D P.88 人ならざるもの」において、「ヒルコはその正体が発覚した場合、迫害の対象に
なる」「ヒルコの多くは遺伝子改造されたキメラであり、人権を認められることが少ない(かつては、
ヒルコでありながら人権を認められた歌手がプロファイルに記載されていたが)」「クリルタイの荒
野やヤマタイの死国で暴れている化け物もヒルコの一種」 との記述がある。これら情報を整理する。
1 ヒルコとは、以下の者達の総称である。
・企業などにより遺伝子操作された改造人間
・突然変異によって生まれたミュータント
・クリルタイ、ヤマタイに棲む化物
2 ヒルコには、以下の欠点がある。
・正体が発覚した場合、迫害の対象になる
・人権を認められることが少ない
●ヒルコである事の弊害
さて、これだけ見るとヒルコのスタイルが入っている時点で問題がありそうな気がしてくる。実際に、
これらの情報を知っている為にキャストのスタイルにヒルコを入れない、RLをしている時に意図的に避け
るなど、差別的に扱っている場合もあるだろう。ここで、その誤解を解いて行こう。
まずはルールブックに従い、ヒルコのスタイルは上記1の3つのうちのいずれかであると仮定しよう。
問題は上記2に属する二つである。
・正体が発覚した場合、迫害の対象になる
ここで言う「正体が発覚した場合」。別に、ヒルコのスタイルをしているからヒルコとバレるわけでは
ない。〈マトリクス複写〉がなければヒルコであることを隠せない、なんてことも無い。あんな特技なぞ
無くとも、ヒルコであることは隠し通せる。
では、ヒルコのキャラクターが「正体が発覚する」のはいかなる場合なのか?恐らく、それは下記の状
況においてのみ発覚する。逆に言えば、この状態を除きヒルコであるとバレる事などありえないのだ。
@ ペルソナ(◎)がヒルコになっている
この場合、〈マトリクス複写〉を持っていなければ判定の必要は無くヒルコだとわかる。但し、
ヒルコは〈隠密〉により正体を隠すことが可能。これを見破るには〈知覚〉で対決に勝利する必要
がある。〈マトリクス複写〉を持っている場合は判定無しにヒルコだとはわからない。〈知覚〉に
よる対決に勝利して初めてヒルコであることが発覚する。GX-DのP89、右上の柱を併せて参照のこと。
A 〈スタイル感知〉を使用された
ペルソナ(◎)がヒルコでなくても、この特技を使用すればヒルコだとわかる。
B [装備:生体装備(変異器官)]を発見された
GX-DのP89「●ヒルコの社会」よりこのような解釈が出来る。ルール的にもヒルコ以外はこの装備
を装備することが出来ないため、これを装備していればヒルコであると定義されてしまう。但し、
生体装備を発見しようと〈知覚〉することは「ヒルコであることを見破る行為」に該当するため、
〈マトリクス複写〉で対抗が可能だ。加えて生体装備には例外なく隠匿値が設定されているため、
見破る側が能動的に判定する必要がある。無論〈マトリクス複写〉を持っていない場合でも単なる
〈隠密〉で対抗ができる。
C 補足
例えばペルソナ以外が全部ヒルコでも、変異器官を持たないキャストは〈スタイル感知〉で見破ら
れない限りヒルコだと確認することが出来ない。但し、RL判断で髪の毛一本を採取しての〈究極鑑定〉
などでも判明するとされる場合も在り得るだろう。RLがそう判断したならその場は大人しく従うこと。
・人権を認められることが少ない
「少ない」とはまた随分と曖昧な事が書いてあるが、逆に言えば認められていないわけでは無いと言う
こと。キャラクター作成の段階で外界の能力値が3以上なら、堂々と市民ランクを持ちホワイトエリアの
公園を散歩しても問題にはならない(たとえペルソナがヒルコであっても!)。もっとも、正体が発覚した
場合は一般市民に石を投げつけられる可能性は否定できない。せめて正体は隠そう。
●ヒルコの人生
試しにヒルコを作ってみたが、どんな設定にすればいいのかわからない。ここではそんな貴方の為に、
当(偽)ヒルコ向上委員会がその例を紹介しよう。
例1:改造人間
往年の「仮面ライダー」のように、「改造人間として生まれ変わった悲しい過去を背負って闘う孤
高の戦士」と言う厨bクールな設定。正義の味方なので導入も簡単でRLも大助かりだ。(多分)
例2:進化人間
「進化した人類」。普段からその力を隠し、平和な日常を過ごす超人という何処かで聞いたような
格好良い設定。日常を守る為に闘うので、RLも動かしやすくて大助かり。(おそらく)
例3:なんとなくヒルコ
理由も設定も無くて良い。例えるなら某「ゲハハ市政官(仮)」がバサラなのと同じくらい(※)
「なんとなくヒルコ」。我思う故に我在り。細かい設定なんて後で思いついてからでも遅くは無い。
どの道キャストが決めた設定はアクトに反映されない事が多いし
※:実際には理由があると思うのだが、「公開されていない情報」=「存在しないもの」であろう。
少なくとも私にとってはそうである。
●ヒルコの向き、不向き
ここでは、どんなキャラクターにヒルコが向いているか、向いていないかを簡単にご紹介しよう。
こんなキャラクターにおすすめ
・戦闘、特に攻撃面で大活躍する
・ついでに防御面も万全にこなす事ができる
・装備破壊、毒に捕縛、精神攻撃となんでもござれ
・生身で兵器を振り回す
・変装も隠密も得意
・手下だって呼べちゃう
・神業が万能
・孤独でカッコイイ改造人間
・バイオ系な人外の化け物
こんなキャラクターはやめとけ
・より少ない経験点で最適化された最強キャラ
・金持ちで愚民どもを導きつつ社会戦でゲストを追い詰め最後に美味しい所を持って行くキャラ
●次回は「特技」
今回はここまで。次回、Lesson2ではヒルコの特技についてをご説明する。
→ Lesson.2 ヒルコの特技 〜なんでもござれな万能特技〜
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